未払い残業代

2020年4月に改正民法が施行されたのに合わせて、改正労働基準法も施行されたことにより、これまで2年だった未払い残業代の時効が3年に延長されました。

改正後の対象になるのは2020年4月以降の残業代なので、それまでの残業代の時効は2年のままです。

時効延長による影響は?

時効が2年→3年と1.5倍になったことで、単純に考えると請求額も1.5倍になる可能性が出てきます。

ある従業員に対して1年に30万円の未払いがあれば、今までは2年で60万円だったものが3年で90万円になります。

一人だけで90万円であればなんとかなりそうと考える方もいるかもしれませんが、未払い残業代が出てしまっている会社の多くは一人だけということはありません。

これが10人、20人となってくると合計で1,000万円にもなるので中小企業にとっては死活問題です。

特に注意すること

就業規則や給料明細

特に注意していただきたいことは、みなし残業手当、固定残業代などを利用している会社です。

残業代がその他の手当ときちんと分けて給料明細に記載されている、就業規則に定められているかどうか確認が必要です。

会社によっては、残業代として渡しているつもりでも就業規則や給料明細で「営業手当」となっていると残業代と認められない可能性が出てきます。

名称も固定残業代、みなし残業手当(〇〇時間分)などとして明確に定めるとともに、従業員に残業代をもらっていないと誤解されないようにしておきましょう。

勤怠管理をしっかり行う

勤怠管理を正しく行うことが大切です。

仮に勤怠管理を行っていない場合はどうなるのか?

会社側に従業員の勤務実態を証明する資料がないため、従業員側の主張が通ってしまう場合があります。従業員が手帳にメモしていた時間が認められた事例もありますので、勤怠管理システムを導入して客観的に記録することをおすすめします。

記録するだけでなく、不要な残業が発生しない対策も行いましょう。

周りの人が残っているからという理由でダラダラ残業が発生していたりしないでしょうか?

また、本来やらなくてもよい業務をやって残業になっていることはないでしょうか?

働き方改革の一環として職場意識や業務フローの改善を行うことも重要です。

自社だけで進めるには難しい、手間がかかるといったことがあるかと思います。そのようなときは人事労務の専門家である社労士(社会保険労務士)にお気軽にご相談ください!